こぐまのひみつ
                     
                         学芸会用脚本  小学校3年生 

  

  第一場 屋城小学校三年三組の教室(舞台上) 

     (BGM)「きょうからともだち」

ナレーター

 きょうは九月一日、水曜日。屋城小学校三年三組の二学期が始まりました
子どもたちのにぎやかな声。幕が開く。)

子ども@  なにすんのよ!私のえんぴつよ!

子どもA  ちょっとかりただけだよ、うるさいなあ。

子どもB  ねえ、見せてよ、見せてよ。

子どもC  やだよーっ、だれが見せるもんか。

子どもD 先生が来たぞーっ!

     (子どもたち、しずかになる。)

子どもE  きりーつ  おはようございます!

子ども全  おはようございます!

子どもE  着席。

  先生  みなさん、きょうから二学期ですね。夏休みは元気にすごせましたか     ?

子ども全  ハーイ!

  先生  宿題はちゃんとできましたか?

子ども全  ハーイ!

  先生 二学期もしっかり勉強しましょうね。

子ども(半分)ハーイ! (半分)エーッ!

  先生  それでは、二学期から三年三組に入る転入生を紹介します。

子どもF  男の子?

子どもG  女の子?

  先生  男の子よ。

子ども全(男子)ワーイ! (女子)アーア。

  先生 (上手を見て)さあ、いらっしゃい。

    (男の子、はずかしそうに歩いてくる。)

  先生  きょうからみんなといっしょに勉強することになった、こぐまよしお     くんです。こぐまくんは秋田県の山奥の村から転校してきたので、わか     らないことが多いと思うけど、仲よくしてあげてね。 
      さあ、それでは、
宿題を出してください。

    (子どもたち、がやがやと席を立つ。舞台、暗くなる。BGM「きょうか

     ら友だち」)


  
第二場  学校からの帰り道(張り出し舞台)

ナレーターA

 楽しいオリエンテーリングが終わった、秋の日の放課後、ここは南庭です。

    (子どもたち、上手から張り出し舞台に出てきてすわる。)

子どもH  なあ、(   )ちゃん、あの、こぐまよしお、やっぱり変だよな。

子どもI  うん。オリエンテーリングで、自分から道を外れて草むらの中につっ

     こんで、平気な顔をしてるんだからね。  

子どもJ  顔じゅう、きずだらけになっても平気なんだから、びっくりしたよ。

子どもK  それに、いくら山奥からきたからって、横断歩道の信号の見かたも知     らなかったんだぜ。

子どもL  この間、給食で、くりごはんが出たときなんか、こぐまくんたら、く     りばっかりお変わりして、みんなにおこられたんだよね。私もおこったけど。

子どもH  そうだ! よしおは、もしかして、人間じゃなくて、クマなんじゃな     いか? (子どもたち、大わらいする。)

子どもI  なに言ってるんだい。クマが学校に来るわけないよ。

子どもJ  ばかなこと言ってないで、早く帰って、あそぼうぜ。

子ども全(口々に) そうだそうだ、帰ろう、帰ろう。

    (子どもたち、にぎやかに下手へ。よしお、上手から一人でトボトボと歩     いてきて、張り出し舞台に立つ。)

よしお   ああ、ぼくはどうして、こんな学校に通わなければならないんだろう     。みんな、ぼくのことを、いつもバカにしてる。山の友だちは、とって      もやさしかったのに。もういやだ、人間なんて。早く、山の学校にも      どりたいなあ。
      (よしお、下を向いて下手へ。スポッ
ト消える。BGM「きょうでお       別れ」)

 第三場  三年三組の給食の時間(舞台上) 

    (給食を配り終わったところ)

ナレーターB

 みんなが一番大好きな、給食の時間になりました。きょうは、とくべつのこんだてがあるようです。 
 
  先生  給食のじゅんびは、できましたね。
きょうは、デザートに、はちみつ     たっぷりのクッキーがつきますよ。いま、配りますからね。
    (そのとたん、よしおが、はじかれた
ように立つ。)

よしお   えっ?はちみつ? はちみつ、はちみつ!

    (よしおは、みんなの周りをどたばた走り、クッキーのふくろを先生から     うばって、張り出し舞台にすわりこみ、ふくろの中のクッキーを両手で     つかんでガツガツと食べ始める。先生や子どもたち、よしおのまわりに     集まる。)

  先生  よしおくん、何するの! みんなのクッキーなのよ!

子どもA  よしお、やめろよ!何すんだよ!

子ども@  みんなのクッキーなのよ!

子ども全 (口々によしおをどなりつける。)

子どもB  ぼくの(わたしの)クッキーがなくなった、ワーン……。(泣く)

子どもC (Bといっしょに泣く。)
        (よしお、ちょうど食べ終わり、みんなのいかりに気がついて、しだ       いにうなだれる。)

子どもD  どういうつもりなんだよ!

子どもE  何とか言ったらどうなの?

子どもF  食い物のうらみは、おそろしいん
だぞ! 

子どもG  はちみつクッキーを両手で食べちゃうなんて、まるで、クマじゃない      の!
        (よしお、びくっとして、ゆっくり立ち上がる。舞台暗くなり、よし       おにスポット。)

よしお   ごめんなさい。あのう、あのう、ぼく、ほんとうは、人間じゃなくっ     て、クマなんだ。くまのたいら小学校の、一学期の終業式のあとで、校     長先生によばれて、「きみはしばらく人間の学校で勉強しなさい」って     言われたんだ。それで、人間のかっこうに変えられて、汽車に乗せられ     たんだ。

子ども全 (「エーッ」と声を出して、顔を見合わせる。)

子どもM  ねえ、よしおくんのお母さんは、どうしているの?

よしお   ぼくには何も教えてくれなかったけど、最後の日の朝、ぼくに、はち     みつをいっぱい食べさせてくれたんだ。きっと、あれが、お母さんのお     別れのごちそうだったんだと思う。さっき、先生が、はちみつのクッキ     ーだって言ったとき、ぼく、急にお母さんのことを思い出して、それで      、それで、……。(泣き声になる。)ワーン、ぼくはクマにすてられ     たんだ! ワーン、ワーン。

     (よしお、しゃがんで泣きつづける。)

子どもN  知らなかったわ、かわいそうに。

子どもF  ひどい親もいるもんだ。子どもをすてるなんて、人間じゃないよ!

子ども@  あたりまえよ、クマなんだから

  先生 (一歩前に出て、みんなを見回して)でも、クマだって、子どもをすて     たりしないと思うわ。何か、わけがありそうね。ねえ、みんな、よしお     くんのふるさとに、行ってみない?

子ども全(女の子) ワーイ!

    (男の子) エーッ?

子どもD (泣きそうな声で)オレ、クマにたべられちゃうかも!

子どもN  そんなこと、ないわよ。だって、よしおくんのお父さんやお母さんが     いるのよ。ねぇ。(と、よしおを見る。よしお、うなずく。)

子どもM  みんなで行けば、だいじょうぶだ
よ。先生、よしおくんの、もとの住      所は?

  先生  ええと、秋田県くまのたいら村よ。

子どもC  楽しそうだな、ぼく、ドキドキしてきた。

子どもF  よしお、道案内してくれよ。

よしお  (立ち上がって)うん!

子どもG  よし、出発だ!

子ども全  出発だ!

子ども全 うた「きょうからともだち」(一番)

    (子どもたちと先生、歌いながら、にぎやかに下手に入る。全部暗く。)

  第四場 くまのたいら村の入口(フロア)

ナレーターC

 よしおのふるさと、くまのたいら村に向かった、三年三組の子どもたちは、列車とバスを乗りついで、まる一日かかって、ようやく村の入口までやってきました。ここはもう、深い深い森の中です。

    (客席のすぐ前に、ゆうびんポストがおいてある。スポットがあたる。「     おいらはくまのゆうびんや」一番をみんなで歌う。クマの郵便屋、上手     から、歌に合わせて出てくる。屋城小の子どもたち、客席の通路まで来     ている。)

郵便屋  (大きく伸びをして)

      ウーン、きょうは、いい天気だなあ。でも、はらがへったなあ。もう     、きょうの配達、やめようかなあ。でも、郵便がとどかないと、みんな     に文句を言われるしなあ。しかたがないから、はたらくかぁ。どれ       、よいしょっと。

    (郵便屋、ポストをそのままかついで上手にもどる。「おいらはくまのゆ     うびんや」二番をみんなで歌う。スポット、郵便屋を追って、一度消し     てから、子どもたちにあてる。子どもたち、セリフのじゅんにそっと立     つ。)

子どもO  なんだい、あれ。

子どもP  郵便屋さんじゃないの?

子どもQ  クマだよ。

子どもR  クマの郵便屋さんかな。

子どもS  クマが郵便なんて出すのかよ。

子ども21  でも、郵便配達って、たしかに言ってたよ。

よしお   うん、あのクマは、郵便局のミノルさんだよ。いつも手紙を届けてく     れるんだ。 

子ども22  あれ、先生は?

     (  先生、後ろで頭をかかえてしゃがんだまま。)

子ども23 (先生を見つけて手を引っぱる。)  先生、何こわがってんだよ。クマの村に行こうって言ったの、先生じゃないか。

子どもO  しっかりしてよ。

  先生  ごめんごめん。がんばるわよ。 

    (一行、下手のひなだんのかげに入る。) 

  第五場 クマたちの寄り合い(張り出し舞台) 

   (BGM「切られる」。張り出し舞台にクマたちがすわる。スポット。一人ず    つ立ち上がって発言。)

クマ@   クマ次郎のやつ、何てバカなことをしたんだ! 人間の畑を荒らして     はいけないと、あれほど言っていたのに!

クマA   よっぽどおなかがすいていたのよ、かわいそうに。

クマB   今年は山のどんぐりが少ないんだもの、みんなおなかをすかしている     わ。

クマC   しかし、人間の、りんご畑のりんごを食べていて、鉄砲でうたれると     はなあ。

クマD   りんごって、とってもおいしいんだろうな。ぼく、りんごをおなかい     っぱい食べられたら、鉄砲でうたれてもいいや。

クマE   何てこというの! 鉄砲でうたれたら、死んじゃうのよ! 毛皮をは     がされてしまうのよ! クマ次郎さんだって、今ごろはきっと、ああ。     (泣きくずれる。)

クマF   それにしても、人間は勝手すぎる。わしらの山に、何の相談もなく、     道路を作ったり、木を切ったりしてしまうんだから。

クマG   去年は、となり村のおじいさんが、高速道路を渡ろうとして、人間の     車にひかれて死んだのよね。

クマ@   ああ、あれは、昔からあった、クマの通り道が、高速道路でふさがれ     てしまったからだよ。あのおじいさんは、昔と同じ道を通ろうとしただ     けなんだ。

クマA   そうよ、それなのに、人間は、こわれた自動車のことしか、考えてく     れなかった。

クマB   人間って、勝手よね。

    (クマたち、立ち上がる。うた「切られる」。歌い終わって、スポット消     える。クマたち、上手へ。)

  第六場  くまのたいら小学校 (舞台上)

ナレーターD

 ちょうどこのころ、くまのたいら小学校では、保護者会が始まっていました。

          (舞台、明るく)

校長先生  本日は、保護者のみなさまにお集まりいただきまして、ありがとうございます。きょうは、まず、この村から初めて人間の世界に送り出した、こぐまよしおくんからの手紙を、よしおくんのお母さんに、読んでいただきます。さあ、お母さん、どうぞ。

よしお母 (立って、真ん中に進み出る。)
      
お母さん、お父さん、元気ですか。ぼくはとっても元気です。毎日ま     じめに勉強しています。給食もいっしょうけんめい食べています。横断     歩道も渡れるようになりました。山のどんぐりは、いっぱいとれました     か? ぼくの分もお母さんが食べて、寒い冬にそなえてください。
    
(ハンカチで、なみだをふく。)
       それでは、さようなら。 

     (校長先生もハンカチを目にあてる。母親たち、泣き出す。)

校長先生  お聞きのように、よしおくんは、人間の世界で、りっぱに生きていま     す。みなさん、ご安心ください。

母グマ@  校長先生、私、自分のかわいい子どもを手ばなすのは、どうしても、     いやです。何とか、クマの世界で生きていけないものでしょうか?

校長先生  ごもっともな、ご意見です。それでは、教頭先生から、お話を。

教頭先生 (せきばらいして、ファイルを開く。)
         みなさまも、ごしょうちのように、ここ数年、人間による、かんきょ     うのはかいがすすんだために、私たちの食べ物がへり、たいへんこまっ     ています。先日は、おなかをすかせたクマ次郎さんが、人間の村のりん     ごを食べ、鉄砲でうたれるという、悲しいできごとがありました。
      
このような事件をなくすためには、くまのたいら村の、クマの数をへ     らさなければなりません。人間は、私たち、大人のクマを見ると、逃げ     出したり、鉄砲を持ってきたりするのですが、子どものクマは、なぜか     、人間にかわいがってもらえるのです。そこで、くまのたいら村では、     子どものクマを人間の世界に送り出すことに決めたのです。

校長先生  保護者のみなさん、くまのたいら村のためです。どうか、ご理解ください。
       (母グマたち、下を向いてだまる。)

母グマA  あのう、あした、人間の世界に送り出されるのは、だれなんでしょう     か?

教頭先生 (ファイルを見て)くまがわあきらくんです。

あきら母  えっ! うちの、あきらですか?

校長先生  (はちみつのビンを渡して)
         さあ、このはちみつを、あきらくんに、いっぱいなめさせて、最後の     お別れをしてください。これが、今の、くまのたいら村にできる、せい     いっぱいの、おくり物なのです。

教頭先生  それでは、これで、きょうの保護者会を終わりにします。みなさん、     どうもありがとうございました。

    (舞台、暗くなる。あきらの母にスポット。あきらの母、前に出て一人立     つ。クマたち、その後方にならぶ。)

 うた 「どうしてこんな 別れがあるの」

    (歌が終わってスポット消える。クマたち、上手に入る。) 

  第七場 くまのたいら小学校の教室(舞台上)

ナレーターE
 なんということでしょう。くまのたいら村では、クマの子どもを、人間の世界に送り出す計画を進めていたのです。それも、山の食べ物が足りないからだなんて。 さて、次の日、くまのたいら小学校の教室では……。

   (舞台、明るく。子グマたち、にぎやか。)

子グマ@  おい、宿題、やってきたか?

子グマA  ああ、あまりのある、わり算だろ?

子グマB  しまった! わすれちゃった!

子グマC  シーッ、先生が来たぞ。

    (くまだ先生、上手から登場。)

子グマD  きりーつ!おはようございます! 

子グマ全  おはようございます!

子グマD  着席。

熊田先生  みなさん、きょうは、すばらしいお知らせがあります。みなさんのお     友だちだった、こぐまよしおくんが、人間の世界で楽しくくらしている     ことは、みなさんも、よく知っていますね?

子グマ全  ハーイ。    

熊田先生  きょうから、ここにいる、くまがわあきらくんも、人間の子どもとし     て、くらすことになりました。
       (あきら、下を向く)
         人間の世界には、テレビもあるし、ファミコンもあります。何よりも      、おいしい食べ物を、おなかいっぱい食べられるのです。あきらくん      、よかったですね。
     
(あきら、ますます下を向く。)

子グマE  よかったね。

子グマF  いいなあ。

熊田先生  さあ、あきらくん、みんなに、ごあいさつをしなさい。

     (あきら、ゆっくり立つ。)

あきら   ぼく、ぼく、人間になんか、なりたくない! 人間の世界になんか、     行きたくない!

     (みんな、びっくりぎょうてんする。)

熊田先生  何を言うんですか! くまのたいら村のみなさんが、あきらくんのた     めを思って、人間の世界に送り出そうとしているのに!

あきら   うそだ! そんなの、うそだ! ぼく、知っているんだ。山の食べ物     が少なくなったから、クマの数をへらすんだって、このあいだ、校長先     生と、話していたじゃないか。ぼく、テレビもいらない。ファミコンも     、いらない。おなかがすいてもいい。お母さんのそばで、くらしたいよ     ーっ!
       (あきら、しゃがんで、泣き出す。子グマたち、かけよる。)

子グマG  あきら!

子グマ全  あきら!

子グマH  先生、あきらくんを、山においてあげてください。

子グマI  私たち、食べ物を分けてあげるから!

子グマ全 (口々に)先生!

熊田先生 (少し考えて)
      
いいえ、だめです。もう、村の会議で決まったことなのです。かわい     そうですが、しかたがありません。さあ、あきらくん、もう、バスが出     る時間です。早く行きましょう。
     (あきらの手を引いて行こうとする。)

あきら   いやだ、いやだ、お母さーん!

子グマ全  (あきらの手を引っぱって)あきら!

      (下手から大きな声がする。)

子どもO  オーイ、まってくれーっ!

子ども全  オーイ、まってくれーっ!

    (屋城小の子どもたち、下手フロアから張り出し舞台に走りこんでくる。

     子グマたち、びっくりする。よしお、前に進み出る。)

よしお   くまだ先生、あきらくんを、山においてあげてください。

熊田先生  よしおくん、よしおくんじゃないの。これはいったい、どうしたこと     なの? 
     (子グマたち、よしおのまわりにすわる。)

よしお   くまだ先生、ごめんなさい。ぼく、人間として、いっしょうけんめい     がんばろうとしたけれど、どうしても、どうしても、さみしくて……。     それで、クラスのみんなに、わけを話したら、いっしょに、来てくれる     ことになったんです。

    (村のクマたち、上手からドヤドヤと出てくる。屋城小の子どもたち、びっくりして少し下がる。よしおの母、前に走り出る。)

よしお母  よしお! よしおじゃないか! よしお!

よしお   母さん!

よしお母  もう会えないと思っていたのに!

よしお   母さん! 母さん!(ひざまづいて、泣く。)

     (みんな、よしおと母を中心にとりまく。  先生、前に出る。クマの      校長先生をのぞいて、みんなすわる。)

  先生  くまのたいら村のみなさん、びっくりさせて、ごめんなさい。私は、     屋城小の、よしおくんのたんにんのです。クマのみなさんが、こんなに     食べ物にこまっているなんて、知りませんでした。私たちにできること     はありませんか? 何とか、力になりたいんです。
     
     (屋城小の子どもたち、うなずく。
クマの校長先生、前に出る。)

校長先生  それはありがとうございます。私が校長の、おおくまです。いやあ、     人間のみなさんに、なかなか私たち、クマの生活がわかっていただけず     、こまっておりました。屋城小のみなさんに力になっていただければ、     こんなに力強いことはありません。

     (発言する子が立つ)

子どもP  ぼくたち、今まで、人間のことだけしか、考えてこなかったんだね。     これからは、クマさんや、山の動物のことも、よく考えるよ。

子どもQ  人間も動物も、同じ生きものなんだ。助け合って、生きていこうよ。

     (クマたち、うれしそうにうなずく。)

子どもR  私、山の木を切らないでって、たのみに行くわ。

子どもS  ぼくもいっしょに行く!

よしお  (前に出て)
        先生、校長先生、ぼく、もっと、屋城小で、人間のことを、しっかり     勉強する。そして、クマと、人間が、仲よく平和にくらせるように、ぼ     く、がんばるよ。

     (子どもたち、クマたち、げきれいの声と、はく手)

クマC   さあ、みんなで、歌おう!

全員    きょうから、ともだち!

     歌「きょうからともだち」

      (歌い終わり、手をふってフィナーレ。)