秋田内陸線 改革私案

  地域に愛される鉄道会社を目ざして

                                    大穂耕一郎

 1 会社の内部改革

組織としてのまとまりを作り、効率的な運営をはかる。

(1)        職種・部署を越えた連絡、連携の強化

 ・情報の共有化

 ・仕事の効率化と「相互乗り入れ」

 ・社内手続きの簡略化

 ・早期決定、即時公開の原則

 ・信頼、協働の職場づくり

 ・ハラスメントの排除

 ・改善に向けた話し合いの日常化

(2)        利用者増、収入増に向けた取り組み

 ・部署、職種にこだわらない

 ・提案、討議、実行の日常化

 ・一人ひとりが具体的な取り組みと目標を設定

 ・成果と課題の共有化

(3)        利用客との信頼関係の確立

 ・あいさつ、笑顔での応対

 ・苦情と対策、称賛事例の情報共有化

  ・サービス改善の具体的な指示

  ・運行情報の迅速な周知

  ・多客期、雪害時の休日の対応

 (4)社内、社外での研修の実施

  ・必要に応じて、社内の他の部署での業務研修を実施する。

  ・必要に応じて、他社、他の事業所での業務研修を実施する。

 
2 行政・地域との関係改善 

 (1)行政との関係

  ・活性化本部との連携の強化

  ・県、市の担当者との日常的な関係の強化

  ・定期的な連絡会議の設置

  ・

 (2)支援団体との関係

  ・各支援団体と会社、行政との連絡会議を月1回、実施する。

  ・会社だけでは実施できない様々な事業に対する支援を求める。

  ・インターネットを活用して、支援団体、支援者との日常的な連絡体制を作る。

(3)地域住民との関係

  ・会社からの情報伝達手段を整備する。

  ・沿線自治会、愛護会などとの連絡を密にする。

  ・地域懇談会を定期的に開催する。

 

3 利用者増への具体策

(1)        車両、施設

 ・急行列車への急行車両の復帰(8905のワンマン化を含む)と宣伝

  ・新車の導入(補助金の活用)、急行への運用

  ・無人駅の手入れ、装飾。駅の地域拠点化。

  ・8800形の延命措置、車両の個性化(装飾を高校、大学などに依頼する)

 (2)列車ダイヤと車両運用

  ・北鷹高校、北秋田市役所と連携して、可能であれば朝夕の列車ダイヤと連結両数を改善し、着席通勤により定期客の減少を最小限に抑える。

  ・通学列車の折り返しの阿仁合行きへの優遇策をとり、乗車促進策をはかる。

  ・「重点列車」を設定して、モデルコースを作り、観光客を誘導する。

  ・観光シーズンは急行列車を急行型2両編成として、女性車掌を乗務させる。

  ・イベント列車を増やし、週末の重点列車の魅力を増大させる。

  ・団体での利用の便宜を図る。貸切料金を距離に応じて数段階に分け、利用しやすくする。

  ・食事。飲み物付きの貸切料金を設定する。

(3)広報、宣伝(これまでの施策に加えて)

 ・沿線、県内の店舗・事業所に協力を求めて「秋田内陸線サテライト・ステーション」(広報・宣伝拠点)を設置し、ポスター、パンフレット類を常備する。可能なら内陸線グッズの販売も委託する。

 ・「秋田内陸線サポーターズクラブ」を設置して、会員を募る。

・メール、フェイスブックなどでのリアルタイムの情報発信をする。

・「秋田内陸線新聞」の内容を充実させ、沿線住民に配布する。デジタル版も配信する。

 ・マスコミへの積極的な情報提供をする。

 ・車内、駅に自社広告を掲示する。

 

4 運輸外収入の拡大

(1)        関連商品の開発、販売

 ・内陸線グッズの開発をすすめる。

 ・沿線地域のグッズを共同開発する。

 ・販売委託箇所を、沿線、県内、また、各地のローカル鉄道に拡大する。

 ・ウェブショップを、内陸線だけでなく地域の特産品の販売を行う「地域ショップ」として位置づけ、地域との連携と販売手数料収入確保を目ざす。

(2)        車内広告、ラッピング

  ・車内広告の製作と掲示をセットにして、地域内外の商店、事業所に営業活動を行う。

  ・中吊り広告だけでなく、車内の壁面、吊り革などにも広告を掲示する。

  ・車体外側への広告ラッピングについても、風景との調和を崩さない範囲で実施する。

 

5 地域に愛される鉄道会社に 

(1)他の鉄道会社との連携

 ・JR東日本との連携を強める。

 ・他のローカル鉄道との共同イベント、共同商品開発、情報共有、人事交流を進める。

(2)        県内、県外の会社・事業所との連携

 ・団体乗車、広告の掲示、ボランティアなどを通じて、多くの会社・事業所との関係を作り、お互いの企業イメージや業績の向上を図る。

(3)地域の軸となる会社として

 ・地域の軸となる会社としての役割と責任を果たす。

 ・会社として、「地域貢献」を常に意識する。

 ・「地域に愛される鉄道会社」を目ざす。

 

                          2013年7月12日現在

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